春              


少女が三人 連れ立って歩いている

人混みの中を

何を見ているのか 前だけ見つめて

買い物袋を大事そうに そのぬくもりを 移すかのように

しっかりと 胸に抱き

少しすいている処にでると

先行く少女が

ふいにスキップ

すると後の二人も

そうする事が前からの約束事のように

スキップ スキップ スキップ!

見ていた僕も

微笑んで  風がすぎる

  
    「頌」4号(94年5月20日刊) 所収

   
       
       


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